オイルワックスレザーとは?オイル・ワックスの役割と、革の濃淡を楽しむ選び方

革を少し曲げると、その場所だけ色が明るく見える。新品なのに均一すぎず、手に取る角度によって違う表情を見せる。オイルやワックスを生かした革には、そんな面白さがあります

一方で、オイルレザー、ワックスレザー、オイルワックスレザーと名前が並ぶと、何が違うのか迷うものです。まずは原料の種類と加工の呼び方を分け、そのうえで風合いや手入れを見ていきましょう

オイルワックスレザーは、油分やワックスを生かした革の呼び方

オイルワックスレザーという商品説明は、オイルやワックスによる風合いを特徴とする革を指して使われます。ただし、名称だけでは原料の動物、配合、なめし方まで特定できないため、一つの同じ製法でつくられた素材だと考えないほうがよいでしょう

日本皮革産業連合会の用語辞典では、オイルレザーを、通常の革より油を多く含む革の総称としています。加脂にはドラムを使う方法や、乾燥後の革へ油を含ませる方法などが説明されており、単に完成品へクリームを塗ることとは区別できます [1]

「本革かどうか」は原料の表示で、「どのような表情か」は仕上げの説明で確かめる。この二つを分けると、魅力的な名前だけに頼らず商品を見られます

オイルとワックスは、同じ役割ではない

革の製造で使う油分は、革の風合いを整える要素の一つです。ワックスも仕上げ剤や手入れ剤に使われますが、用語辞典では、表面の手触りを調整したり光沢を出したりする用途が説明されています [1] [2]

ワックスには植物系、動物系、石油系、合成などの区分があり、蜜蝋だけを意味するものではありません。「ワックスを使用」という記載から、配合比率や天然成分の割合まで推測しないことが大切です [2]

買う側に必要なのは成分表を覚えることより、柔らかいのか、つやを抑えているのか、濃淡が出やすいのかといった、使ったときの特徴を確かめることです

曲げると色が変わる「プルアップ」

油分やワックスを含ませた革を曲げたり、裏から押したりすると、表面に濃淡が見える仕上げがあります。これがプルアップ仕上げで、革の動きによって表情を出すための加工です [3]

フラップの折れや持ち手、荷物の形に沿う部分など、動きがある場所に明暗が生まれると、バッグの輪郭も少し違って見えます。均一な一色が好みか、こうした変化が好みかで、選ぶ方向も変わってきます

ただし、濃淡がなじむことと、傷が修復されることは別です。深い傷、剥がれ、裂けた部分までこすれば直るわけではなく、風合いを確かめるために強く折り曲げたり、爪で傷を付けたりする必要もありません

クレイジーホースレザーは馬革ではありません

cowmonoでクレイジーホースレザーとして紹介しているのは、オイルやワックスを生かした牛革です。「ホース」という名前だけで馬革と解釈せず、商品の素材欄をご確認ください

クレイジーホースレザーとオイルワックスレザーには、風合いや濃淡を楽しむという共通点がありますが、すべてが同じ仕上げ、同じ品質というわけではありません。より詳しい素材の特徴は、クレイジーホースレザーとはでもご紹介しています

普段使いで知っておきたいこと

油分があっても、雨に濡れたままにしない

オイルやワックスの使用だけで、防水性能やその持続期間は判断できません。革への染み込みにくさとは別に、バッグの開口部や縫い目から水が入ることも考え、濡れたときは早めに水分を取ってください

革の表情と、衣服への色移りは分けて考える

淡い色のシャツやパンツと合わせる日は、摩擦や雨、汗による色移りに注意します。特に背面やストラップは衣服に触れ続ける部分なので、使い始めは商品案内を読んで組み合わせを考えましょう

手入れを増やせば、早くよい風合いになるとは限らない

購入直後から何度もオイルを足すより、まずはその革の状態を知ることが先です。色が濃くなる、つやが変わるなど、ケアによって好みの表情から離れることもあります

用品を使うときは、対象素材と除外事項を確認し、目立たない箇所で少量を試して乾燥後まで見ます。日本革市も、素材だけでなく製品のつくりに合ったケアが必要と説明しています [4] [5]

革の面積と持ち方から選ぶ、2つの楽しみ方

革の表情を大きく見せる鞄と、服装の一部として取り入れる小物。同じ素材の魅力でも、持ち物に合わせて選ぶと無理なく普段使いに取り入れられます

仕事にも休日にも、ショルダーバッグ_N

クレイジーホースレザー ショルダーバッグ_N

クレイジーホースレザー ショルダーバッグ_N

面の広い本体で革の濃淡を楽しめるショルダーバッグ。内側にはPC用の仕切りがあり、荷物量に合わせてS・Lの2サイズから選べます

Sは約36×14×26cm、Lは約40×15×29cm。収納する機器や書類は、開口部と内寸の確認もおすすめします

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小物を腰まわりにまとめる、ウェストバック_L

クレイジーホースレザー ウェストバック_L

クレイジーホースレザー ウェストバック_L

メイン収納はファスナー式、正面はスナップ式のフラップポケット。背面のベルトループを使い、ポケットへ小物を詰め込みすぎずに持ち歩きたい日の候補になります

約20×14×7cm。スマートフォンはケース込みの実寸、ベルトはループとの相性をご確認ください

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オイルワックスレザーのよくある質問

オイルが多いほど高品質ですか?

量だけで品質は決まりません。用途に合う硬さや厚み、仕上げ、バッグのつくりまで含めて判断します

ミンクオイルを塗ってもよいですか?

素材名だけでは決められません。オイルドレザー向けの用品でも、個々の仕上げや現在の状態への適合を確認してください

表面のつやが少ないのは、乾燥ですか?

もともとつやを抑えた仕上げの可能性もあります。新品時の説明や写真と比べ、つやだけを理由に油分を追加しないようにしましょう

オイルやワックスは、何か月ごとに足しますか?

すべての製品に共通する間隔はありません。使用頻度や保管状態に加え、バッグと用品の案内を基準にします

ワックスキャンバスと同じですか?

異なります。レザーは動物の皮をなめした素材で、キャンバスは織物です。どちらもワックスを使う場合があっても、ケア用品や方法は兼用できるとは限りません

革の呼び方を、選ぶための手掛かりに

オイルワックスレザーは、どんな場面でも扱いやすい万能素材というより、濃淡や手触りの好みで選びたい革です。気になる形を見つけたら、素材の説明と使う上での注意も読み、自分の暮らしに合うかを確かめてみてください

参考資料・注釈

  1. 日本皮革産業連合会・皮革用語辞典「オイル レザー」:油分を含む革の総称と製造上の加工
  2. 同「ワックス」:種類と皮革への用途
  3. 同「プルアップ仕上げ」:曲げや動きで濃淡が出る仕上げ
  4. 日本タンナーズ協会・日本革市「革製品のお手入れ」:素材と製品に合うケア
  5. コロニル「ご使用上の注意」:用品の適合確認と試し使い

一般的な加工の説明です。掲載商品の配合率、製造工程、耐水性能、使用年数を示す試験結果ではありません

著者情報

著者名: Yama (Cowmono Owner)

自己紹介: 国内外のアパレル企業にて、セールスやマーケティングに四半期以上従事。モードファッション、スポーツ、アウトドア、サブカルチャーへの造詣が深い。

Instagram@cowmono_official