PUレザーの手入れと保管方法【保存版】専用クリームは必要?防水スプレーは使える?
「PUレザーの手入れってどうすればいいの?」「防水スプレーは使って大丈夫?」「本革用クリームやミンクオイルを塗ってもいいの?」──PUレザーの正しいお手入れ方法は、意外と知られていません。
本革と違い、PUレザー(ポリウレタンレザー)は手入れのコツが少しだけ異なる素材です。むしろ、本革と同じ感覚でケアしてしまうと、ベタつきやひび割れ、表面の劣化を早めてしまうこともあります。
この記事では、PUレザーの正しい日常の手入れ・汚れの落とし方・専用クリームの考え方・防水スプレーの選び方・NGケアまでをまとめて解説します。検索ニーズの高い
- 「puレザー 手入れ」
- 「puレザー 防水スプレー」
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といった疑問にも一つずつ答えていきます。
なお、PUレザーそのものの特徴やメリット・デメリットの全体像を知りたい方は、まず親記事の
「PUレザー完全ガイド:本革に勝る利点とサステナブルな選択肢の全貌Uレザーとは?もあわせて読んでおくと、理解がよりスムーズになります。
目次
- 1. 日常の手入れ:PUレザーは「乾拭き」が基本
- 2. PUレザーの汚れの落とし方:段階別の対処法
- 3. 専用クリームは必要?PUレザーとオイル・クリームの関係
- 4. PUレザーに防水スプレーは使える?選び方と正しい使い方
- 5. 絶対に避けたいNGなお手入れ(ミンクオイル・ベンジン・アルコールなど)
- 6. まとめ:最低限のケアで、PUレザーはもっと長持ちする
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1. 日常の手入れ:PUレザーは「乾拭き」が基本
本革と違い、PUレザーの日常の手入れはとても簡単です。基本はたった一つ──「やわらかい布での乾拭き」です。
1-1. 日常ケアの基本ステップ
-
やわらかい布(マイクロファイバークロス推奨)を用意
・メガネ拭きのようなキメの細かい布がおすすめです。
・タオルのようなザラつきのある布は、表面を傷つける可能性があるので避けましょう。 -
表面のホコリ・汚れを「なでるように」拭く
・強くこすらず、力を入れずにサッと撫でる程度でOK。
・縫い目や角の部分にホコリがたまりやすいので、意識して軽くなぞります。 -
保管前に一度だけ習慣化
・毎日でなくても、「使った日」や「休日の片付けタイミング」で一度乾拭きしておくだけで、汚れの蓄積をかなり防げます。
ポイントは、「汚れてから慌てる」のではなく、「汚れを溜めない」こと。これだけで、PUレザーの見た目と触り心地はぐっと長持ちします。
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2. PUレザーの汚れの落とし方:段階別の対処法

「いつの間にか汚れていた!」という時のために、汚れの種類・レベル別に安全な落とし方をまとめます。
2-1. 軽い汚れ(ホコリ・うっすらした皮脂汚れ)
方法はシンプルで、基本の「乾拭き」です。
- 柔らかい布で表面を全体的に乾拭き
- 縫い目・角・金具周りは、少し丁寧に
このレベルなら、水や洗剤を使う必要はありません。「汚れっぽく見える」のは、ホコリと皮脂が薄くついているだけというケースも多いです。
2-2. 指で触ると分かるレベルの汚れ(手垢・うっかり触ってついた汚れなど)
この場合は、薄めた中性洗剤+固く絞った布を使います。
-
ぬるま湯に中性洗剤を1〜2滴入れてよく混ぜる
(食器用中性洗剤など、刺激の強くないもの) - 柔らかい布を浸して固く絞る
- 汚れている部分を「なでるように」拭く
※絶対にゴシゴシこすらない - 洗剤成分を残さないよう、きれいな水で湿らせた布で再度拭く
- 最後に乾いた布で水分をしっかり拭き取り、陰干し
ここでもポイントは「水分と洗剤を残さないこと」。残った洗剤が表面を劣化させてしまう恐れがあるので、仕上げの乾拭きまでセットで行いましょう。
2-3. シミ・油汚れ・ファンデーションなど
油分を含む汚れは厄介ですが、強い溶剤(ベンジンやシンナーなど)を使うのは厳禁です。
- まずは上記2-2の「薄めた中性洗剤」でトライ
- どうしても落ちない場合は、それ以上こすらず「シミとして残す」選択もあり
PUレザーは薄い表面コーティングで見た目を整えている素材なので、強くこすったり、強い溶剤を使うとコーティングごと剥がれてしまう可能性があります。「完璧に落とす」ことよりも、素材を傷めないことを優先するのがおすすめです。
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PUレザーそのものの構造やメリット・デメリットについては、親記事
「PUレザー完全ガイド:本革に勝る利点とサステナブルな選択肢の全貌レザーとは?」で詳しく解説しています。
また、「PUレザーの寿命はどのくらい?」「加水分解って何?」と気になった方は、派生記事その1
「PUレザーの「寿命」はなぜ短い?加水分解のメカニズムと対策」もぜひチェックしてみてください。
3. 専用クリームは必要?PUレザーとオイル・クリームの関係
「puレザー 手入れ クリーム」で検索すると、本革用クリームやミンクオイルを勧める情報も見かけますが、結論から言うと──
PUレザーに本革用の油分たっぷりのクリームやミンクオイルは基本NGです。
3-1. なぜ「油分たっぷりのクリーム」がNGなのか
- PUレザーは表面がポリウレタンの“樹脂膜”でできている
- 本革のように「内部に油分を浸透させて保湿する」構造ではない
- 余計な油分が表面に残ると、ベタつき・テカり・ホコリの付着を招きやすい
- 加水分解が進んだPUレザーに油分を重ねても、「復活」することはない
つまり、PUレザーに本革用クリームを塗ってもプラスよりマイナスの影響が出やすいと考えた方が安全です。
3-2. それでも何か使いたい場合は「PU対応」製品を
それでも「少しツヤを出したい」「汚れを付きにくくしたい」という場合は、以下のような製品を選びましょう。
- 合成皮革・PUレザー対応と明記されたケアスプレー/プロテクター
- 油分よりもフッ素や樹脂系の保護成分が主体のもの
- 「ミンクオイル」「本革用オイルレザークリーム」などの記載がないもの
そのうえで、
- 目立たない場所で試す
- 薄く・ムラなく伸ばす(吹きかける)
- 塗り過ぎない(年に数回程度で十分)
という条件を守れば、最低限のリスクで保護効果を得ることができます。
4. PUレザーに防水スプレーは使える?選び方と正しい使い方
次に多いのが「puレザー 防水スプレーは使える?」という疑問。ここでは、
- 防水スプレーは基本的に「使ってOK」だが条件付き
- 選ぶべきはフッ素系で、「ポリウレタン・合成皮革対応」と明記されたもの
という2点を押さえておきましょう。
4-1. そもそもPUレザーは、すでにある程度「防水」
PUレザーの表面はポリウレタン樹脂でコーティングされているため、
- 本革より水をはじきやすく、雨にも強い
- 短時間の雨や水滴なら、そのままでもある程度防げる
という特性を持っています。つまり、「素材そのものを防水する」という意味では、防水スプレーは必須ではありません。
ただし、
- 縫い目やファスナー部分からの浸水
- 泥はね・油分を含む汚れの付着
などを予防する目的で、防水スプレーを補助的に使うのは有効です。
4-2. PUレザーに使うなら「フッ素系防水スプレー」を
防水スプレーには大きく分けて
- フッ素系:水や油をはじく。通気性を保ちやすい。合成皮革にも使いやすい。
- シリコン系:強力だが、通気性を損ないやすく、素材によってはシミ・白化の原因になる。
という2種類があります。PUレザーに使うなら、
- フッ素系であること
- 「合成皮革」「ポリウレタン」「PUレザー」などに使用可と明記されていること
を必ず確認しましょう。
4-3. 防水スプレーの正しい使い方
PUレザーに防水スプレーを使うときのポイントは次の通りです。
- 屋外か風通しの良い場所で行う
-
必ず目立たない場所で試す
・色ムラや白く曇る(白化)現象がないかチェック -
30cm程度離して、全体に「薄く」スプレー
・近づけすぎると、液が付きすぎてシミやムラの原因に
・びしょびしょになるほど吹き付けるのはNG -
自然乾燥で完全に乾かす
・ドライヤーの熱風はPUレザーを傷めるので避ける
「効かせようとしすぎて厚塗りする」のは逆効果です。防水スプレーは、あくまで「薄い保護膜を乗せる」イメージで使いましょう。
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5. 絶対に避けたいNGなお手入れ(ミンクオイル・ベンジン・アルコールなど)
最後に、PUレザーの寿命を大きく縮めてしまうNGケアをまとめておきます。ここを押さえておくと、「気づいたらベタベタ&ボロボロ」という最悪の事態を避けやすくなります。
5-1. ミンクオイル・本革用オイルレザークリーム
本革のお手入れでおなじみのミンクオイルや、油分たっぷりのクリームは、PUレザーにはNGです。
- 油分がポリウレタン表面に残り、ベタつき・テカり・ホコリ付着の原因に
- 加水分解が進んだPUレザーに塗っても、ひび割れや剥がれがなおることはない
「保湿してあげよう」という感覚は、本革だけにしておきましょう。PUレザーは、乾拭き+汚れを残さないことが最大のケアです。
5-2. ベンジン・シンナーなどの強溶剤
シミ抜きや汚れ落としとして使われることのあるベンジン・シンナー・ラッカー薄め液なども厳禁です。
- PUレザーの表面コーティングを一気に溶かしてしまうリスク
- ツヤが不自然に変化したり、ベタベタ・白化の原因になる
強い汚れに出会っても、「どうしても落としたい」よりも「素材を守る」ことを優先するのが正解です。
5-3. アルコール・除菌スプレー・アルコール入りウェットティッシュ
ここ数年で身近になったアルコール消毒液や、アルコール入りウェットティッシュも要注意です。
- ポリウレタン表面の仕上げ剤・コーティング剤を徐々に溶かす・白化させる恐れ
- 頻繁に使うと、ツヤが変わったり、表面がくもったようになることも
どうしても除菌したい場合は、
- ごく少量を布に付けてサッと拭き、そのあとにかならず水拭き→乾拭き
という使い方にとどめるのが安全です。基本的には、汚れは中性洗剤を薄めたもので対処するのがおすすめです。
5-4. 熱風・直射日光・洗濯機
- ドライヤーの熱風:表面を急激に乾かすとひび割れの原因に。濡れたときは、タオルで水分をとってから陰干しが鉄則。
- 直射日光に長時間放置:加水分解と色あせを加速させます。保管は日陰で。
- 洗濯機に入れる:型崩れ&コーティングの剥離リスクが非常に高いです。
PUレザーは「水に強い」素材ですが、「高温・強い摩擦・強い薬品」には弱い素材です。この3つは避ける、と覚えておいてください。
6. まとめ:最低限のケアで、PUレザーはもっと長持ちする
最後に、この記事のポイントをざっくり振り返ります。
- 日常のPUレザー手入れは「乾拭き」が基本でOK
- 汚れがついたら、薄めた中性洗剤+固く絞った布でやさしく拭き、水拭き→乾拭きで仕上げる
- 油分リッチな本革用クリームやミンクオイルはNG。使うなら「PU・合成皮革対応」のケア剤を薄く。
- 防水スプレーは、フッ素系&PUレザー対応のものを選べばOK。近づけすぎず、薄くムラなく吹き付ける。
- ベンジン・シンナー・強アルコール・ドライヤーの熱風・洗濯機などは寿命を縮めるNGケア
PUレザーは、本革と比べて手入れがとてもカンタンな素材です。だからこそ、「やりすぎケア」さえ避ければ、十分長くきれいに使うことができます。
PUレザーの構造や環境面も含めた全体像を知りたい方は、まず親記事の
「PUレザー完全ガイド:本革に勝る利点とサステナブルな選択肢の全貌Uレザーとは?、
寿命や加水分解の詳細については派生記事その1
「PUレザーの『寿命』はなぜ短い?加水分解のメカニズムと対策」もあわせてご覧ください。
これからPUレザーアイテムを選ぶときは、COWMONOのPUレザーコレクションのように、素材や仕様がきちんと明記されたアイテムから選び、今日ご紹介した手入れ・保管のコツをぜひ実践してみてください。
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著者情報

著者名: Yama (Cowmono Owner)
職業: Slowth lab 代表
自己紹介: 国内外のアパレル企業にて、セールスやマーケティングに四半期以上従事。モードファッション、スポーツ、アウトドア、サブカルチャーへの造詣が深い。