
ワックスキャンバスとは?しわと濃淡を楽しむ、布と革のバッグの魅力
折れたところに白っぽい線が入り、持つたびに濃淡が少し変わる。ワックスキャンバスには、新品の均一な布とは違う、道具らしい表情があります。
ラフな服や旅のバッグが好きな方には、気になる素材ではないでしょうか。ワックス加工の特徴と手入れのコツを知りながら、布と革の組み合わせを楽しむバッグにも目を向けてみましょう。
キャンバスにワックスを加えた素材
キャンバスは厚手の織物を指す言葉で、ワックスキャンバスはそこへワックス加工を施した素材です。加工によって水をはじきやすくしたり、表面に独特の張りや濃淡を出したりします。
革のように見えるところがあっても、布を土台にした素材です。PUレザーとも構造が違い、手入れも同じではありません。見た目に惹かれたら、素材と加工の説明を合わせて知ると、付き合い方が分かります。

折れ線や濃淡が、ラフな服になじむ
ワックス加工をした布では、折れ曲がったところや擦れたところに、白っぽい線や濃淡が見えることがあります。こうした表情が、ワークウェアや使い慣れた靴にもなじみます。
表面をいつも均一にそろえるより、使う中で変わる風合いを楽しみたい方に向く素材です。革を合わせたバッグなら、布と革で違う変化が見えてくるのも面白いところ。それぞれのよさを眺めながら使えます。

水をはじく布でも、雨への備えは必要
生地の撥水性と、バッグ全体へ水が入らないことは別です。縫い目や開口部、ファスナーから水が入る場合もあるため、ワックスという名前だけで完全防水だとは考えないようにしましょう。
雨の中を長く歩く日は、濡らさない工夫を。湿ったまま服やほかの荷物と触れ続けないことも大切です。革の肩紐や持ち手がある場合は、淡色の服への色移りにも気を配ります。

洗う前に、ほこりを落とすところから
普段は乾いた状態で、柔らかなブラシや布を使って表面のほこりを落とします。洗濯機や熱いお湯、洗剤を自己判断で使うと、ワックスや風合いに影響することがあります。
濡れたら熱を当てず、風通しのよい日陰で乾かしてから保管へ。革付きのバッグは、布と革を一緒に丸洗いせず、素材ごとの案内に沿って扱います。
リワックスは、製品に合う方法が分かってから
ワックスを補うリワックスが案内されている製品もあります。ただし、すべてのキャンバスバッグへ同じ用品を使えるわけではありません。色や手触りが変わったり、革や裏地へ影響したりする場合があります。
メーカーの案内がないものへ、自己流でワックスや熱を加えるのは避けましょう。破れや縫い目の傷みを直す作業でもないので、傷んだ部分は先に相談を。
布と革の組み合わせを、旅と日常で楽しむ
キャンバスのラフさと、革の存在感を合わせたバッグをご紹介します。加工の呼び名だけで選ぶより、ボストンかリュックか、使う場面に合う形から眺めてみてください。
旅支度に似合う、キャンバスと革のボストン

約53×23×30cm、約1.1kg。キャンバスとクレイジーホースレザーを組み合わせたボストンバッグです。着替えをまとめる週末の旅に、布と革の表情を楽しみたい方へ。手入れは素材を分けて考え、全体を丸洗いせず使います。
日常の荷物を背負う、キャンバスリュック

約30×11×42cm、約0.8kgの、キャンバスと革を組み合わせたリュック。両手を空けて動く日にも、ラフな素材感を取り入れられます。雨への備えは生地だけでなく開口部や縫い目も含めて考え、濡れたら乾かしてからしまいましょう。
ワックスキャンバスの小さな疑問
白い折れ線は、全部汚れですか?
ワックス加工による濃淡の場合もあります。ただし、白い付着物の原因を見た目だけで決めることはできません。製品の説明にある風合いか迷う場合は、強くこすらず購入店へ相談してください。
使えば使うほど、撥水性は高まりますか?
そうとは限りません。摩擦や使用、手入れによって加工の状態は変わります。必要なケアは、その製品の案内に合わせて行いましょう。
布に入る線と、革に加わる艶。同じバッグの中で違う素材の表情を楽しめると、日々の道具を見る時間も少し面白くなります。


