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窓辺の木の机でバッグと素材見本を見比べる手元のイラスト

リサイクルレザーは経年変化する?本革との違いと手入れの確認点

リサイクルレザーにも使ううちの変化はあります。ただし、本革のように色が深まり、艶が増していくかは、素材の組成と表面の仕上げ次第です。「リサイクルレザーだから、同じように育つ」とは限りません。好きな見た目のバッグを長く楽しむために、素材名の少し先まで見てみましょう。

リサイクルレザーと再生皮革のつくり

革の端材や削りくずを細かくし、結合材でまとめてシート状にした素材があります。再生皮革やボンデッドレザーなどと呼ばれ、リサイクルレザーとして紹介されることもあります。革を原料にしていますが、元の皮の繊維構造を残した本革とはつくりが違います。

たとえば素材メーカーのCromwellは、革繊維を主に天然ラテックスで結びつける製法を説明しています。ほかにはポリウレタンなどを使う製法もあり、革繊維の割合も製品ごとに異なります。

なお、Textile Exchangeの資料では、元の繊維構造を保って再利用する革と、細かくして再びシートにする革繊維素材を分けています。商品名だけで判断せず、端材をそのまま使ったものか、繊維をまとめ直したものかを説明欄で確かめると、選びやすくなります。

色や艶の変化を左右する表面加工

本革の経年変化にも違いがあります。顔料で表面を覆わないアニリンレザーには使ううちに独特の風合いが生まれますが、顔料仕上げの革では表面の色や艶に加工の影響が加わります。本革というだけで、すべて同じ変化をするわけではありません。

再生皮革の使い心地にも、表面の加工が関わります。Prodotti Alfaのように、再生皮革の表面にポリウレタンのコーティングを用いるメーカーもあります。中に革繊維を含むことと、触れる表面が本革と同じように変わることは別です。

購入前には、その製品の使用後の写真や、メーカーが案内する変化の説明を探してみてください。自然な濃淡を楽しみたいのか、買ったときの均一な色合いが好きなのか。自分が気に入った表情を基準にすると、素材選びも楽しくなります。

再生繊維やリサイクルPUとの違い

「再生」という言葉が付いていても、原料は同じとは限りません。繊維の分類でいう再生繊維には、レーヨンやキュプラなどがあります。再生皮革の別名ではありません。バッグの表示を見るときは、表地の説明か、裏地の説明かも分けて読みましょう。

リサイクルPUという表現を見かけたときも、再生した革が入っているとは判断できません。PUはポリウレタンを指す名前です。どの材料をリサイクルし、どの部分に使っているのか、革繊維を含むのかは商品の組成説明で確認してください。

革の手触りにひかれたなら、素材の割合だけでなく表面の加工も。色や軽さにひかれたなら、重さや日々の手入れも。似た名前を覚えるより、好きな使い心地につながる情報を探すほうが役立ちます。

バッグの内側にある素材表示タグを手で確かめるイラスト
素材名に加え、組成と表面の仕上げまで確かめると選びやすくなります。

クリームを使う前に確認すること

手入れは購入店やメーカーの案内を優先します。革を含んでいるからと、本革用のオイルやクリームをそのまま選ぶのは避けましょう。表面加工や結合材が異なるため、同じ手入れが合うとは限りません。

まだ手入れ方法が分からないときは、表面が健全な部分のほこりを柔らかな乾いた布で軽く払う程度にとどめ、水拭きや洗剤、クリームの使用可否を確認してください。使えると案内されたケア用品も、目立たない場所で色や艶の変化を確かめてから使います。

艶を出すために何度も塗ったり、強くこすったりする必要はありません。手に取ったときの感触や見た目をときどき確かめながら、その製品に合う手入れを続けたいですね。

バッグのそばで手入れ案内を確認し、柔らかな布を用意するイラスト
手入れは素材の呼び名だけで決めず、製品の案内に合わせましょう。

剥がれやべたつきが出たとき

色の変化と、表面が剥がれることは分けて考えましょう。剥がれやべたつきを見つけたら、「革が育っている途中」と考えてオイルを重ねず、まず購入店に相談してください。写真と素材表示を一緒に伝えると、状態を説明しやすくなります。

持ち手の付け根が裂けている、縫い目がほどけているなど、荷物を支える部分に傷みがある場合は、いったん使用を休ませます。表面だけの補修で使えるかどうかを決めず、修理の可否を確認しましょう。

再生皮革だから何年、本革だから何年、と寿命を一律に決めることはできません。素材の仕様に加え、バッグのつくりや使い方、保管状態も異なります。購入前に修理の相談先が分かると、お気に入りを使い続けるうえで心強いものです。

楽しみたい変化から素材を選ぶ

革の端材を生かす素材に関心があるなら、原料や配合を説明している再生皮革を見比べてみるのも一つの選び方です。「リサイクル」という名前だけで環境負荷の大小までは判断せず、何を再利用しているかを確かめてみましょう。

日々の濃淡や艶を楽しみたい方は、本革の仕上げにも目を向けてみてください。cowmonoで紹介しているクレイジーホースレザーは、オイルやワックスによる濃淡が特徴の牛革です。再生皮革とは分けて、素材の特徴を紹介する記事から好みの表情を探せます。

毎日使う財布にするか、休日に持つショルダーバッグにするか。使う場面を思い浮かべてから形を選ぶと、見た目だけでなく暮らしにもなじむ一品を見つけやすくなります。

本革のバッグと小物を見る

クレイジーホースレザーを見る

よくある質問

リサイクルレザーは本革ですか?

革の端材を細かくしてまとめ直した再生皮革は、元の繊維構造を保つ本革とは異なります。一方、端材をそのまま再利用した革もあるため、商品名だけでなく製法と組成を確認してください。

本革と同じような艶を楽しめますか?

革繊維の配合や表面加工によるため、一律には言えません。使用後の写真やメーカーの説明で、その製品にどのような変化が現れるかを確認するのがおすすめです。

再生皮革には革用クリームが必要ですか?

一律に必要とは言えません。使用できるケア用品は製品ごとに異なります。購入店の案内を確かめ、使える場合も目立たない部分で試してください。

剥がれてきたらオイルで直せますか?

オイルを塗るだけで剥がれが直るとは考えず、使用を控えて購入店や修理店に相談してください。素材と傷み方によって補修方法や修理の可否が異なります。

著者情報

著者名: Yama (Cowmono Owner)

国内外のアパレル企業でセールスやマーケティングに携わり、日常で使いやすい革製品を選んで紹介しています。

Instagram @cowmono_official