牛革とは?カーフ・ステアなどの種類と、仕上げから考えるバッグの選び方

つやのある仕事用の鞄も、くったりとした休日のバッグも、素材欄を見ると同じ「牛革」。その一言だけでは、使い心地の違いまで想像しにくいものです

牛革は、原料になる牛の違いに加え、なめしや仕上げによって幅広い表情を持つ素材です。種類の名前を暗記するより、その名前が何を説明しているのかを知ると、写真や商品説明から読み取れることが増えていきます

迷ったときの確認ポイント
確認すること 見るポイント
革の種類 カーフ・ステアなどの説明を読む
仕上げ 艶・厚み・表面の表情を確認する
バッグの仕様 重さ・収納・持ち方まで比べる

牛革とは、牛の皮をなめして使えるようにした素材

動物の皮を腐敗しにくく、実用品として扱える状態に加工することを「なめし」といいます。その原料に牛の皮を使ったものが牛革で、本革という大きな分類の中の一つです [1]

「本革」と「牛革」は対立する言葉ではありません。本革には牛のほかに羊、山羊、豚、馬などもあり、牛革という表示は原料の動物を一段詳しく示しています

日本タンナーズ協会の日本革市では、牛革は革製品に広く使われ、一般に大判で厚く、繊維組織が比較的均一な素材と説明されています。ただし、完成したバッグの重さや柔らかさは、革の厚み、加工、裏地や金具でも変わります [2]

カーフやステアは、原料の牛を表す名前

牛革の名称には、年齢や性別などに由来するものがあります。次の表は、日本革市の分類を短く整理したものです [2]

名称 原料の目安
カーフ 生後6か月ぐらいの子牛
キップ 生後6か月から2年ぐらいの牛
カウハイド 生後2年を経過した雌牛
ステアハイド 生後3〜6か月以内に去勢し、2年以上を経た雄牛
ブルハイド 生後3年以上の、去勢していない雄牛

これらは商品全体の耐久性を順位づける表ではありません。たとえば、きめの細かさを楽しむ財布と、荷物を入れて日々使う鞄では、求める厚みや形が違います

また、商品に「牛革」とだけ書かれている場合、その情報だけからカーフやステアと断定することはできません。詳しい原料が選ぶ決め手になるなら、見た目から推測せず販売元へ確認しましょう

同じ牛革でも表情が変わる、二つの加工

なめしは、革の土台となる性質を整える

主ななめし方には、植物由来のタンニンを使う方法、クロム塩を使う方法、複数の方法を組み合わせる方法があります。日本革市では、タンニンなめしの成形性や色の変化、クロムなめしの柔軟性や染色性など、それぞれの特徴が紹介されています [3]

どちらが常に上質という話ではなく、つくりたい製品に合わせた選択です。名称が書かれていない革について、色やにおいだけでなめし方を判断するのは避けましょう

仕上げは、見た目と触れた印象を変える

自然な表面を生かす仕上げ、模様を付ける型押し、表面を起毛させるヌバックなど、加工によって革の表情は変わります。牛革という原料名と、こうした仕上げの名前は別の情報なので、「型押しだから本革ではない」とは限りません [4]

買う前には、写真を拡大して表面を見るだけでなく、折れた部分、持ち手、底、内側も確かめてみてください。正面の一枚からはわからなかった厚みや形の特徴が見えてきます

クレイジーホースレザーも、cowmonoでは牛革

「ホース」という名前から馬革を思い浮かべるかもしれませんが、cowmonoでクレイジーホースレザーとして紹介している素材は牛革です。特徴は、油分やワックスを生かした風合いと、動きに伴って見える濃淡にあります

油分やワックスを用いた革に、曲げたり引っ張ったりした部分の濃淡が現れる仕上げを「プルアップ」と呼びます。これは色の見え方の変化で、裂けた繊維が元に戻るという意味ではありません [5]

新品の均一さを保つことより、持ち歩く中で表情が変わることを楽しみたい方に向いた選択肢です。一方、淡色の衣服との色移りや水濡れには気を配り、傷や染みをすべて味として扱わないようにしましょう

牛革のバッグを選ぶなら、暮らしに置き換えてみる

仕事用なら、PCを入れた状態で持てる重さか、書類が折れずに出し入れできるか。休日用なら、財布とスマートフォンが収まり、上着を着てもストラップを調節しやすいか。同じ牛革でも、必要な条件は人によって違います

  • 革の風合いに加えて、持ち手の幅や付け根、縫い目の写真を見る
  • 外寸だけでなく、開口部と内側の仕切りを確かめる
  • 空の重量に、いつもの荷物を足して考える
  • 水濡れや色移りなど、購入前の注意事項も読む

価格の高低だけでは、これらの相性まではわかりません。cowmonoでは、ロゴや過度な装飾より素材と日常の使いやすさを大切にした品物を選んでいます。価格を抑えるための考え方は、cowmonoについてでもご案内しています

仕事の荷物をまとめる、本革のショルダーバッグ

本革製ショルダーバッグ_H

本革製ショルダーバッグ_H

牛革の本体にキャンバスの裏地を合わせたモデル。PC用の収納や小物用ポケットを備え、肩に掛けて持ち歩く仕事用バッグを探している方の候補になります

約42×16×29cm、約2kg。軽量さを最優先する方は、荷物を入れたときの総重量も考慮してください

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身軽な日に持ちたい、ミニショルダー

クレイジーホースレザー ミニショルダーバッグ_T

クレイジーホースレザー ミニショルダーバッグ_T

フラップを開けて使うコンパクトな形で、内側には小物を分ける収納もあります。革の風合いを楽しみながら、持ち物を必要な分に絞りたい日に向いた一品です

約20×15×6.5cm。財布や端末の厚み、開口部との相性は商品写真と合わせてご確認ください

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手入れは「牛革用」から、もう一段詳しく

牛革ならどのクリームでも使えるわけではなく、起毛の有無や表面の仕上げを見て選びます。コロニルも、使用前の素材確認と目立たない箇所でのテストを案内しています [6]

普段はほこりを取り、濡れたら水分を押さえて熱を避けて乾かすことから。油分を足す場合も、購入先と用品の案内に従い、つやが欲しいという理由だけで何度も重ねないようにしてください

牛革について、よくある質問

牛革なら、必ず長く使えますか?

素材名だけで年数は決まりません。つくり、使用頻度、荷物の負荷、保管環境などを合わせて考える必要があります

牛革のシワや色むらは不良ですか?

天然素材や仕上げの表情として見られるものもありますが、裂け、縫い目のほつれ、著しい剥がれなどとは分けて確認します。気になる状態は使い始める前に販売元へ相談してください

牛革と合皮は、写真だけで見分けられますか?

見た目の似た素材や加工があるため、写真だけで確実には判断できません。素材表示と販売元の説明を確認するのが基本です

すべての牛革が濃い色に変わりますか?

変化の出方は染色や仕上げによって異なります。どの製品も同じ順番、同じ期間で色が変わるわけではありません

名前を知ったら、使う場面へ目を向ける

牛革の種類を知ることは、好みの一品に近づくための手掛かりです。原料の名前、仕上げの表情、バッグの構造を分けて見ながら、毎日の服装や持ち物に無理なく合うものを選んでみてください

参考資料・注釈

  1. 日本皮革産業連合会・皮革用語辞典「革」:革の定義
  2. 日本タンナーズ協会・日本革市「原皮の種類と用途」:牛革の分類。年齢は同資料による原料区分の目安で、製品の品質順位ではありません
  3. 日本革市「なめしの種類」:主ななめし方法
  4. 日本革市「仕上げの種類と用途」:表面加工の分類
  5. 日本皮革産業連合会・皮革用語辞典「プルアップ」:濃淡が変わって見える性質
  6. コロニル「ご使用上の注意」:ケア用品の素材確認と試し使い

一般的な素材の説明と、掲載商品の仕様は区別しています。商品説明にない原皮区分、なめし方法、使用年数を保証するものではありません

著者情報

著者名: Yama (Cowmono Owner)

自己紹介: 国内外のアパレル企業にて、セールスやマーケティングに四半期以上従事。モードファッション、スポーツ、アウトドア、サブカルチャーへの造詣が深い。

Instagram@cowmono_official